握力の疲れや手のひらの痛みを軽減させてくれるパワーグリップ。
懸垂やベンチプレスなど、バーベルやダンベルを使った筋トレの強い味方になるアイテムです。
しかしいざ使ってみようと思っても、なかなか使い方がわからない方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、パワーグリップの使い方を画像付きで徹底解説します。
パワーグリップの使い方
パワーグリップを使う際に、正しい使い方ができていないと効かせたい部位に負荷がかけられなかったり、破損の原因になったりします。
パワーグリップにはおもに2種類の使い方があるので、それぞれ紹介します。
- 懸垂、ラットプルダウン
- ベンチプレスで
懸垂・ラットプルダウン
懸垂やラットプルダウンでの使い方は、順手と逆手の2種類あります。
リスト部分を手首にしっかりと巻き付けます。

順手の場合は手のひらをバーに向け、ベロ部分(ゴム素材部分)と手で挟むように握ります。

次に親指もしっかりと握り、ベロ部分に余りがないようにギュッと握れば完了です。

逆手も同じように、手のひらを自分に向けてバーをベロ部分と手のひらの間に挟むように握れば完了です。

ベンチプレスでの使い方
懸垂時と同様に、手首にしっかりと巻きつけます。

手のひらとバーの間にベロ部分を挟み、クッションになるように握ります。

そのまま手首を回して安定が確認できたら完了です。

パワーグリップを使った方がいい筋トレ種目
パワーグリップを使うべき筋トレ種目は、おもに以下の3つです。
- 懸垂(チンニング)
- ラットプルダウン
- デッドリフト
懸垂(チンニング)
懸垂は上に固定してあるバーにつかまって身体を上下するトレーニングです。
やってみた方も多いと思いますが、最低でも自重分の重さを引く力がないと身体は上がりません。
身体を上げようとすると、腕に力が入ってしまうのは当然のことです。
腕の力を使うと前腕が先に弱ってしまい、トレーニングできなくなるパターンが多いため、パワーグリップの使用をおすすめします。
ラットプルダウン
ラットプルダウンは、懸垂と同じような動きのトレーニングです。
バーを握って下に引くことで背中を鍛えますが、引く動作は前腕に力を入れないと引くことができません。
なので背中よりも前腕が先につぶれることがよくあります。
また、トレーニング初心者の方はラットプルダウンで腕の力で引いてしまうことが多い種目でもあります。
パワーグリップを使用することで腕の力を使わずにトレーニングでき、前腕もつぶれることなく、しっかりと背中に効かせられるのでパワーグリップの使用をおすすめします。
デッドリフト
デッドリフトは、BIG3と言われるトレーニング種目の1つですが、パワーグリップの使用は必須です。
デッドリフトは他の種目に比べると扱う重量が高いからです。
高重量になれば背中の筋肉を使いますが、握力への負担も多くなります。
前腕は他の部位に比べて筋肉も小さく、扱える重量も低いためパワーグリップの使用が必須なのです。
逆に言えばパワーグリップを使用することで、デッドリフトによるトレーニングで背中を追い込むことができるのです。
正しいパワーグリップ使い方で得られる効果
パワーグリップの効果は使う種目によって変わってきます。
今回は、以下の2種類の効果を解説していきます。
- プル系
- プレス系
プル系
プル系とは、主に背中のトレーニング(懸垂、ラットプルダウン)のことを意味します。
プル系でパワーグリップを使うと以下の効果があります。
- 前腕を使わずにトレーニングできる
- 狙いたい部位にしっかり効かせられる
- 手にマメができにくい
プル系のトレーニングは、前腕を使いやすいトレーニングが多いので高重量を扱うのが難しいです。
しかし、パワーグリップを使うことで前腕を使わずにバーを引けるので背中にばっちり効き、トレーニングの質が上がるでしょう。
プル系以外の背中のトレーニングでもある、ローイング系(地面と水平に引く)のトレーニングも効果は同じです。
特に握力がないと感じる方や、女性の方にはおすすめですよ。
プレス系
パワーグリップは、背中のトレーニングで使うイメージが強いが、プレス系でも使用することで効果があります。
プレス系で使用すると得られる効果は以下の通りです。
- 手首が安定しやすい
- 前腕の力みが減る
ベロ部分と手のひらを密着させて使うことでバーが手のひらで安定し、力まなくても良くなるのが1番のメリットです。
この効果が得られることで、対象部位に効きやすくなりトレーニングの質が上がりますよ。
使用してみて、胸に効いている感覚があれば使用することをおすすめします。
パワーグリップとリストラップの違い
パワーグリップを知っている方はリストラップも知っている方が多いのではないでしょうか。
パワーグリップとリストラップは似ていますが使い方や向いている人も少し変わってくるので、詳しく解説していきます。
リストラップの使い方
リストラップの使い方もパワーグリップとほとんど変わりません。
ただ、効果はほぼ同じですが形状や使い方が違います。
使い方 | レベル | |
---|---|---|
パワーグリップ | ベロを巻きつける | 筋トレ初心者 |
リストラップ | 帯を巻きつける | 筋トレ中・上級者 |
上の表のように、多少の違いは出てきますが正直使いやすいのは圧倒的にパワーグリップです。
筋トレ上級者のボディビル選手でもパワーグリップを使っている選手もいるので、迷っている方はパワーグリップを試してみるとよいですよ。
パワーグリップの選び方
パワーグリップを選ぶ際にポイントになる点は以下の通りです。
- サイズ
- 価格
- ベロの素材
サイズ
サイズで1番大切なのは、手首のサイズです。
自分の手首にあっていないと、トレーニング中にリスト部分がずれて思うように使用できません。
主にサイズはS・M・Lと分かれており、自分の手首サイズを前もって把握しておいてサイズに合うものを選びましょう。
フリーサイズのパワーグリップもありますが、メーカーによってサイズ感が異なります。
できるだけ自分の手首に合ったパワーグリップを選びましょう。
価格
パワーグリップの購入を考えた時に、どうしても気になるのが価格ですよね。
パワーグリップが3,000〜10,000円ほどの値段で販売されているものが多く、値段によって質感も変わってきます。
価格は安いので試してみたいという方はなるべく安いものを購入した方が良いでしょう。
価格が高いものはベロ部分の素材がしっかりしているものや、耐久性が高いものもあります。
自分の用途を考えて、合う価格のパワーグリップを購入しましょう。
ベロの素材
パワーグリップのベロの素材は4つあります。
- ラバー素材
- レザー素材
- 鉄素材
- ナイロン素材
ラバー素材
パワーグリップでスタンダードなのはラバー素材です。
握りこんだ時に滑らないため、使い勝手は抜群です。
レザー素材
レザー素材は高級感があり、使うたびに自分の形に馴染んでいくのが特徴。
ただし、高重量を扱うと滑るパワーグリップもあるので、しっかりリサーチして購入しましょう。
鉄素材
鉄素材はベロ部分の形が決まっているので使いやすさは圧倒的です。
フックのように引っかけて使うだけなので、初心者の方におすすめです。
しかし、斜めのバーには使用できないので注意しましょう。
ナイロン素材
ナイロン素材は、価格が低く洗って使用できるのが特徴です。
しかし、強度はそこまで高くないので高重量を扱う方は注意しましょう。
パワーグリップ人気メーカー3選
パワーグリップで人気のある3つのメーカーは以下の通りです。
- GOLD`SGYM(ゴールドジム)
- VersaGripps(バーサグリップ)
- IWAMA HOSEI
GOLD`SGYM
ゴールドジムのパワーグリップは、本格的にトレーニングをしている方向けのパワーグリップです。
リストやベロ部分はプロ仕様の造りになっているので価格も高めです。
価格が高い分しっかり造られていて、高重量も扱える設計になっています。
トレーニング上級者や初心者の方でも長く使いたい方におすすめです。
VersaGripps
バーサグリップは、カラーバリエーションが豊富で人気のあるメーカーです。
ゴールドジムと同じ工場で造られているので、性能面も文句なしです。
実際に私も使っていますが、ぶっちゃけ相当おすすめです。
性能面だけでなく、デザイン性も重視したい方におすすめのパワーグリップです。
IWAMA HOSEI
IWAMA HOSEIは、レザー製グリップで価格が3,000円台のコスパ最強パワーグリップです。
ベロ部分はウェットレザーを使用しているので、使用するにつれて柔らかくなりフィット感が増していきます。
耐久性も高いため、初心者の方におすすめのパワーグリップです。
まとめ:パワーグリップを正しく使ってトレーニングの質を高めよう!
パワーグリップの使い方は2種類あり、懸垂やプル系をする場合は手のひらとベロでバーを挟むようにして使用します。
ベンチプレスのようなプレス系は、手のひらにベロを密着させてバーを握って使用します。
どちらも正しく使うことで前腕を無理して使うことなく狙って部位に効かせられます。
初心者から上級者の方が使用しているパワーグリップはサイズや素材などメーカーにより異なるので、自分に合ったパワーグリップを選ぶことが大切です。
自分に合ったパワーグリップを使用し、日々のトレーニングをより良いものにしていきましょう。

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